私が、小学生だった頃、

４歳年上の兄に連れられて、近所のお兄ちゃん、お姉ちゃんによく遊んでもらっていました。

「しんや！今日は斜め向かいの家のタカ君と、糸電話でしゃべれるか挑戦するぞ！お前も手伝え！」

電気店を夫婦で営み、夕飯を作るのは閉店後の遅い時間だった母は、

「しんや！醤油を買うの忘れてた。となりの山口さんから醤油を借りてきて！」

当時はスマホもコンビニもありませんでしたが、私たちの周りには助けてくれるご近所さんがいました。

今は、ＳＮＳ、ＬＩＮＥ、コンビニ、ネット通販、アナログな世界はあまり残っていません。

この度、店をリニューアルするにあたって、こんな便利な時代の店の役割を改めて考えました。

「この街の母屋のような存在でありたい」

困った時は頼ってもらいたい。
用事がなくても顔が見れたら嬉しい。
一緒に過ごす何気ない時間が一番のしあわせ。
そんな存在でありたいと思います。

この母屋には、
何でも直す、器用なおじいちゃん、
料理が上手なおばあちゃん、
恋愛話を聞き出そうとするおじさん、
優しく見守ってくれるおばさん、
遊んでくれるお兄ちゃん、
散歩してたら手を繋いでくれるお姉ちゃん、
おもちゃを奪い合う従兄弟、
最初だけ飛びついてくる愛犬、

色々な個性のスタッフが揃っています。
今も人の絆を大切にしています。

こんな時代だからこそ、マキノデンキは、
この街の人たちの「母屋」を目指します。

てくのハウス株式会社　代表　牧野伸哉